山梨県歯科医師会が発表した「高齢者における歯の健康と医療費に関する実態報告書」で、残存歯と歯科、医療レセプト1件当たりの平均診療費、平均日数に見ると、歯科では、残存歯数が少ないほど、「高い」や「長い」といった相関関係は見られなかった。しかし医科は残存歯数が20本以上の平均診療費が外来で13,048円に対し、0〜4本は13,988円と1000円近く高くなっている。平均診療日数が外来で20本以上の1.87日に対して、0〜4本は1.98日となっている。さらに入院は,20本以上の11.86日に対して、0〜4本は16.37日と5日近く長かった。

つまり、残存歯と健康とは相関関係が存在するという結果となった。

予防歯科を中心に歯を守っていくことは、患者様の健康を守ることができることが証明されたと言っていいのではないでしょうか。

歯をなくすことで、食事をとる楽しみが減ってしまいます。また、栄養の摂取がうまくいかなくなり、活動のため、パワーがでないことは、もちろんのこと、噛むことが正常にできなくなることにより、噛むことの8大効用を受けることができなくなります。

噛むことの8大効用とは

・脳の働きを活発にします

・味覚の発達を促します

・歯の病気を防ぎ、口臭を少なくします

・元気が湧き、ストレス解消につながります

・胃腸の働きを促進します

・がんを防ぎます

・肥満を防ぎ、生活習慣病を予防します

・言葉の発音がきれいになり、顔の表情も豊かになります

と言われています。

いかに歯が大切か、噛むことが大切かを理解して頂くことが、患者様の健康につながるということをしっかり伝えていくことは、かかりつけ医の責務と考えるべきだと思います。その上で、上記結果は非常に有効な情報だと思います。

ぜひ、活用してみて頂ければと思います。




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