これまで、日本人の消費スタイルは、よいモノにはお金を出す「プレミアム消費」と、安ければよい「安さ納得消費」の二極化が進んでいると言われてきました。しかし、実際にはそのような単純な二極化では語れません。
第3の消費は「モノに対するこだわりはなく、かつ、価格もそれほど気にしない」というタイプで、これを「利便性消費」と名付けています。コンビニのATMは手数料がかかりますが、ちょっとした利便性を提供することで多くの消費者に利用されています。この「利便性消費」は、日本人に占める割合が一番多いのです。 団塊ジュニア女性が個人消費から世帯消費に移るとき、消費スタイルがどう変わるかを見極める必要があります。例えば、独身時代は「プレミアム消費」だったのが、出産を機に「安さ納得消費」になるのか、あるいは「利便性消費」になるのかといったことです。
また、価格に対する感度は時代の変化による影響を強く受けます。時代効果は、すべての年齢層に共通した「流行」のようなものです。その時代の社会環境を的確に把握することも重要になります。
現在の消費行動に最も影響を与えたのが、インターネットの普及。多くの人が情報収集を様々な角度から実施できるようになっています。優れた情報収集力によって、情報を一方的に受け止めず、複数の情報を比較した上で、判断する傾向にあります。
それでは、その消費スタイルに合わせた歯科業界ができる提案とはどのようなものなのだろうか。
例えば、
利便性消費・・・予約システムの充実自費治療を受けることで、得になるような情報をしっかりと提供する。
プレミアム消費・・・最も自費に誘導しやすいタイプ。価値がしっかりわかるインフォームドコンセント重視
安さ納得消費・・・説明などの充実により、費用対効果の判る情報の提供
徹底探索消費・・・比較する際の有効手段であるホームページ・リーフレットに関して、お客様の欲しいと思われる情報を充実させる比較することを楽しむ傾向にあるターゲットに対して、ホームページ内でも比較が楽しめるようにする
などが考えることができるのではないでしょうか。
消費スタイルを理解することで、発信する情報をより患者様に届くものにできるはずです。ぜひ、知っておきたい患者様の特性です。
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