口臭治療の集患マーケティングについて
どこまでが歯科医院の領域なの?と患者様が感じることがあるくらい、口腔内の治療は多岐にわたっています。
その中でも患者様が、本当は相談してみたいのに、なかなか話しづらいのが口臭治療ではないでしょうか?
平成11年保健福祉動向調査によると、歯や口の中に悩みのある人の割合は、
ものがはさまる(約32%)、歯痛・しみる(約24%)、歯ぐきの出血・腫れ(18%)に次いで、口臭(約15%)という結果だったようです。
口臭について悩みのある年代は45〜54歳、55〜64歳、35〜44歳という順番になっています。私自身も営業という職種がら、人と話す機会が多いため、口臭は気になってしまうことがあります。
口臭とは、どうして発生するのでしょうか?
口の中にいる嫌気性(酸素を嫌う)細菌は、新陳代謝ではがれた粘膜上皮、血球成分、死んだ細菌などのタンパク質成分を分解して、揮発性硫黄化合物(VSC)をつくります。揮発性硫黄化合物は硫黄ガスの総称で、主に硫化水素(卵の腐ったようなにおい)、メチルメルカプタン(血生臭い、魚や野菜が腐ったようなにおい)、ジメチルサルファイド(生ごみのようなにおい)の3種類のガスからなります。揮発性硫黄化合物は特有のにおいがありますが、口臭はこれらのガスが混合したもので、非常に不快なにおいになります。
口臭は、口の中の病気、鼻やのどの病気、呼吸器系の病気などが関連していると考えられますが、病的口臭の原因の約90%以上は、口の中の汚れや病気が原因で発生します。
口臭が気になる場合の原因としてもっとも多いのが舌苔と呼ばれる舌の汚れです。舌苔の掃除をするだけで口臭が半減する場合もあります。
さらに考えられるのは、唾液の不足による口臭。緊張やストレスで口が渇いている時、唾液の分泌が悪いのが原因です。その場合はキシリトールガムを噛むのが一番です。なるべく唾液をのみ込まないようにして、唾液を口の中にためて噛むと効果ができます。
もうひとつはプラークの蓄積による口臭。プラークは歯の表面にくっつき臭いを放ちます。さらに歯周ポケットにはいりこんで、次第に歯周ポケットを深くし、さらなる口臭を呼びます。
口臭予防の基本は、口をきれいにすることです。そのためには自分で毎日歯や口をきれいに清掃する(セルフケア)と歯科医師や歯科衛生士から正しい清掃の方法について、助言や指導を受けたり、必要な歯科治療を受けること(プロフェショナルケア)が大切です。
口臭治療に関しては、非常にデリケートな問題になるため、さりげなくその問題性を伝えること、また、PMTCを中心とした予防歯科で行われているプロフェショナルケアこそが最大の解決策だということを間接的に伝えることが大切だと感じます。
そのため、PMTCの説明のところに豆知識的にトピックで伝えるのもいいかもしれません。
基本的には予防歯科同様に患者様の問題意識がとても大切になってきます。
・ 口臭のセルフチェック
・ 舌苔の説明・舌の清掃方法(舌ブラシ)
・ 歯ブラシ・デンタルフロス・歯間ブラシの説明 などに関しての情報提供をすることで、相談しやい状況や、患者様自らができることを教えてあげるのもいいことだと思います。
ちなみに口臭のセルフチェックに関しては、
・ 1日1回しか歯を磨かない
・ 歯石を一年以上とっていない
・ 歯に食べ物がはさまる
・ 口の中が粘々している
・ 歯ぐきから血や膿がでることがある
・ 舌が白っぽい
・ 進行した虫歯がある
・ 口が渇くことが多い
・ たばこを吸っている
・ 緊張しやすい
・ ストレスが多い
・ 睡眠不足である
などが考えられるのではないでしょうか?
院内ポスターで口臭予防について簡単に説明してみるのもいいかもしれません。ぜひ患者様の悩みを解決して頂ければと思います。
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